「歌って、登って」私の人生
佐々木 雅博
「楽しくなけりゃ人生じゃない、楽しい事ばかりあるはずがない」と心に刻みうたごえと登山と障害者と登る山歩きを続けてきました。
うたごえと登山はもう40年に、障害者登山も20年になり、思えば遠くへ来たもんだと振り返れば、本当にたくさんのドラマが綴られ多くのすばらしい友人たちとの出会いがありました。
野田淳子さんとの出会いもその1ページでした。
1993年、第13回とよの障害者登山は甲山に登って森林公園の野外音楽堂でコンサートを開こうとの企画が持ち上がり、歌は野田淳子さんにお願いすることになりました。「ギター一丁抱えて来て下さい」と軽くお願いしたつもりでしたが「そんな訳には行きませんよ!」といわれてびっくり。野外ステージでギターを弾き、客席で聞いて貰うには音響が無くては全然だめですよと!言われてみればその通りですね!
その日、10月13日、淳子さんは自前で音響さんを手配して来てくれました。秋がただよう六甲山麓に澄みきったうたごえが響きわたりとってもいい気分で家路に就くことができました。
障害者と一緒に山に登りだしたのは1981年の国際障害者年に大阪の障害者団体と山岳連盟がバス5台で立山に登ってから一気に広がり20年たった今でも広がり続けています。
私がなぜ『障害者と一緒に』にこだわるか?、それは社会的弱者に光が当たらない社会はそこに住んでいる人達みんなが不幸なんだと学んだからです。
昨年12月1日、ドーンセンターで買い求めた樋口啓子さんの(四角い空)「真心つむいで」は本当に感動しました。「こんないい本があるんだよ!」と友人に勧めています。感動の輪が広がることが明るい社会造りに役に立つんですよネ!
そんなことを考え、歌いながら登り、登りながら歌っています。 |