☆ 野田淳子コンサート通信 ☆
「歩きつづけて」bP1
(2000年11月発行)

大成功を納めた東京公演 

井筒百子

東京で初めての野田淳子リサイタルは大成功をおさめました。

しかし、ふたを開けてみるまでは、どうなるかわからない、ほとほと心細い状態でした。私も東京に来て、まだ2年、人脈も乏しく、淳子さんが東京出身であり、高校時代の同級生や電通時代の仲間がいるとはいえ、200名のホールを埋める自信はありませんでした。まず、東京では野田淳子の名前は意外に知られていませんでした。そのうえに、東京を拠点に活動する歌手たちがひしめき合っているのも、野田淳子の打ち出しを遠慮させる一因となりました。

そんな、困難な中でどうして、会場を一杯にすることができたのか、今もって不思議ですが、どうにか、格好をつけることができたのでほっとしています。

リサイタルの内容はおおむね好評でした。私の事務所の人たちもたくさん来てくれましたが、翌日感想を聞くと、すべての人が「とってもよかった。感動した」と語ってくれました。

また、全体の曲の構成で、金子みすゞの曲が多く、バランスが良くない、終幕の盛り上がりがない、一部、二部とも淳子さんがいすに腰掛けたままで単調になったなどの意見を述べてくれる人もあり、おおいに今後の参考になりました。

会場にはテノール歌手の佐藤光政さん、フォーク歌手のたかはしべんさん、橋本のぶよさん、などの顔も見え、びっくりしました。

今回のリサイタルは淳子さんが東京で活動の機会を増やすためのすばらしいデビューにすることができたのではないかと思います。

 

野田淳子ミレニアムリサイタル
メッセージより

上条恒彦(歌手)

野田淳子サマ

もう三〇年も経つのですね。

どこかのフォーク集会の帰り道、あなたに、将来を保障された一流企業のエリートOLをやめてまで歌う意味があるのだろうか?と先輩ぶって問いかけたのを、昨日のことのように思い出します。当時のぼくは、子ども二人を抱えて、おそらくあなたの収入にも届いていないほど貧乏でしたから。それはぼく自身への問いかけでもあったのです。

それからあなたは三〇年も歌ってこられた。母親にもなられた。芝居になぞと横道にそれたぼくなどよりもずっと歌手らしくやってこられたあなたを、敬服しています。

ぼくらはこれからも、歌う意味を自分に問いかけ、自分に答えて行かねばなりません。 歩いていきましょう。

 

コンサートの感想

東京公演の感想から

・期待していたとおり、いえ、それ以上のリサイタルでした。野田さんの人間にたいする優しさそして不正なものに対する強い姿勢が、声高でなく心に響きました。3枚のCDをくり返し聞いています。

・初めて演奏を聴きに来ました。きれいな美しい声にうっとりしました。自作曲がとても心にしみました。

・涙が出るほど感動しました。又機会があったら、コンサートに行きたいです。

・歌には心がある…ということをしみじみ感じました。ナレーションがすばらしい。頑張って下さい。

・社会人になってから、本当に生きていくことはつらいことだと感じるようになりました。信じられない位忙しい仕事、難しい人間関係、不景気、すさんだ社会、…そして生きていくのが苦しいと感じるようになってから、淳子さんのうたが本当に、私の心に響いてくるようになりました。淳子さんのうたが、私を励まし、又、私の心がすさまないようにつなぎ止めてくれていると思います。

・佐久間さん、笠原さんともに野田さんの歌と実にすてきに呼応していました。ヴァイオリンの音色、アコースティックギターの響きはすばらしいものでした。

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